形態は機能に従う。機能性とデザインが共存するプロダクト10選 part3 |海外渡航編
【2017.6.5更新】
「形態は機能に従う」という言葉がある。
その言葉に込められた意味、そして本当に良いプロダクトとは何か。ということについて「全力でオススメしたいプロダクトのご紹介」という形式で考えてきました。
好きなコト・モノについては、時間を忘れて追求してしまう性格ゆえ、このシリーズも今回でpart3に到達するほどに、素晴らしいプロダクトたちに出会うことができました。
昨年に書いたpart1については、僕が常に持ち歩いているもの。物理的にも心理的にも僕の「半径5メートル」という範囲のプロダクトをご紹介しました。
part2では、常に持ち歩くものではないけれど、部屋の中に鎮座していて、僕の暮らしに欠かすことのできないプロダクトをご紹介しました。
例えるならば、これは僕の「半径15メートル」というところです。
さて、今回のpart3では、その半径がぐぐっと広がります。私事ですが、昨年末からアイルランドのダブリンという街に住み始めました。日本から沢山の「これぞ」というプロダクトを携えて。
そして、ダブリンで生活すること約4ヶ月。そろそろ「これは、本当に持ってきて良かったぞ」という機能性とデザインが共存するプロダクトが定まってきました。したがって、「part3 〜アイルランド/海外渡航編〜」ということで、それらをご紹介したいと思います。
日本から持ち込んだり、一部は渡航後に入手したり。日本とアイルランドをつなぐ今回について例えるならば、「半径9,653km」といったところでしょうか。
※9,653kmとは日本とアイルランドとの距離である。初めて知ったし、ここまでくると当該半径の定義すらよく分からなくなってきた
というわけで、今回の10選は以下のとおり。こういった発信を通して、どなたかの生活が豊かになるきっかけになれば嬉しいです。
ツカダ Key-Quest
刃物の町・岐阜県関市がおくる渾身の逸品
国内・国外問わず、旅と小さなアクシデントとは切っても切り離すことができません。そんなときに持ち歩きたいのがマルチツール。しかし、僕はそれに漂うアーミー感が苦手です。
そんな悩みを解決してくれるのが、こちらの「Key-Quest」。刃物の名産地である岐阜県関市の株式会社ツカダによるこの逸品は、鍵を束ねたキーホルダーのなかに馴染みつつ、マルチツールとして必要最低限の機能を備えています。
さすが刃物の名産地と唸らせられるほど、精度の高い金属加工技術がうかがえる「Key-Quest」は、栓抜き・マイナスドライバー・ナット回しなどの定番機能に加え、極寒地で缶フードを食べるときに重宝するプルタブ起こし、ダーンボールなどの開梱に適したカートンオープナー、そして、買い物直後にタグを切ることもできる糸切り機能を備えています。
糸切り機能は思いのほか重宝していて、さらに、当部位の加工については、あまりの美しさに、うっとり眺めすぎて時間を忘れてしまうという副作用もございます。
前述のとおり、鍵を束ねたキーホルダーにも、すっと馴染んでくれます。
余談ですが、Key-Questと同じく、僕も岐阜県で生まれました。
【2017.6.5追記】
ちなみに飛行機内への持ち込みができないとのレビューもある「Key-Quest」ですが、僕の場合は日本国内では今のところ手荷物検査は問題なし。そして国外ではダブリン、プラハ、ウィーンの3空港の手荷物検査においても問題なく、機内への持ち込みが可能でしたので追記しておきます。
正直なところ機内持ち込みが可能かどうかについては、検査員やタイミングに依存すると思いますのでご参考まで。
SUS gallery tsutsu tumbler
新潟県燕市燕市の職人による傑作タンブラー
岐阜県関市に続いては、新潟県燕市。日本最高峰の鍛冶技術を誇る燕市では、世界一美しいタンブラーが生まれました。
正直なところ、僕はこのプロダクトをご紹介するのがとても心苦しい。なぜならば、2016年12月でこちらのタンブラーの製造が中止となっているからです。
アマゾンの在庫も残りわずかで、国内市場全体での在庫もそれほど多くないはずです。
しかし、今こうして書いている背景には「こんなにも素晴らしいプロダクトが、確かに存在していた」ということを、せめてこのブログには残しておきたいと思ったため。
すっとそこに立つその姿は「ただ美しい」の一言。浅めのマット仕上げがなされたボディは男女問わず使う人・シチュエーションを選びません。
3種あるサイズのなかで、僕が使っているのは最も大きい360mlのもの。最大とはいえ、大きすぎる感は全くありません。サイズ感でいうと、スタバのトールサイズがちょうど入るくらい。
仮に、スタバでこちらのタンブラーを使用している方を見かけた日にはもう、出会って4秒でお声がけです。
飲み口と蓋の構造は、とてもシンプル。最小限のパッキンと、部材ひとつひとつの精度により、中の飲み物がこぼれることはありません。
これで水(たまにお湯)を持ち歩いており、カバンの内部でタンブラーが倒れていることが度々ありますが、中身が漏れたことは一度もありません。
ROHDIA ブロックロディア No.12
メモ魔に贈りたい、メモりたい欲を満たすメモ帳1選
ご存知、RODHIA社製のブロックメモ。愛用しているNo.12のサイズ感は、コートやジャケットのサイドポケット、ジーンズの後ろポケットにちょうど納まる大きさです。
いつでも何かをメモりたい、ちゃんと紙で。そんなメモ魔にとって、メモ帳自体のデザインと紙質を考えると、やっぱり「RHODIA」に行き着くのがメモ魔の性(サガ)なのではないでしょうか。
僕は、このようなカバーをかけて、いつもジャケットのサイドポケットに入れています。これは個人的な語学の勉強方法に起因するのですが、一応そこにも触れておきます。
海外に住んでいると、「ん?これってどうやって言葉にしたら良いんだ?」みたいな瞬時がよくある。メモをしないと過ぎ去ってしまう疑問が、常に生まれては消えてゆきます。
そんなとき、「ごめん。めっちゃ言いたいことあるんやけど、僕の英語力で表現できんから、ちょっとだけメモらせて。」と断りを入れて、このメモ帳にささっとキーワードをメモしておき、帰宅後に表現方法を学ぶということをしています。
こちらに住み始めてすぐの頃は、part1でご紹介した「情報カード」で実行していたのですが、メモ帳タイプの方が上記の動きが取りやすく、且つこちらで入手しやすい「ROHDIA」に落ち着いたというところです。
メモ帳だけでも困ることはありませんが、カバーを掛けていることで、カードを収納したり、メモ帳の背面にお札を忍ばせることができるので、第2の財布としても活躍しています。
以前は路面電車用のパスカードを、そして日常の移動が徒歩中心になってからは、ここにスタバのカードを入れています。
LUGGAGE LABEL ELEMENT ワンショルダーバッグ
互いが寄り添う、その素晴らしさについて
旅先で街歩きをするとき、いちばん気になるのはスリや強盗ではないでしょうか。(今いるアイルランドでは、パブにふらっと行くとき特に重宝しています)
さて、そんなアクシデントを防ぐために欠かせないのが、ショルダーバッグ。それには色々と選択肢がありますが、個人的にお勧めしたいのはポーチ型ではなく、体に寄り添うボディバッグ型。
なかでも、吉田カバンによる「LUGGAGE LABEL」のものは機能性とデザイン性において、特にお勧めです。日本国内において修理サービスの質が高いこと、そして職人の稼ぎを守るために一切の値引きを行わないこと。その姿勢が大好きな僕は、以前より同社のカバンを愛用しています。
とりわけLUGGAGE LABELというラインの「ELEMENT」というシリーズは、使われている革の質が良く、革製品でありながらも、スコッチガード施され防水加工のレベルが高い。
さらには、収納空間の無駄のなさ、可動部の負荷の逃がし方など、カバン自体の設計としても申し分がありません。
そして、ここまでにご紹介してきたプロダクトたちが、全てこのカバンに入るというのも、特筆すべきところ。
縦長の形状だからこそ、背の高いタンブラーや、折りたたみ傘さえも難なく収められるのも魅力です。
ちなみに、折りたたみ傘については以下の記事でご紹介させていただきました。
参考:
ボディバッグ型ならではの、身体とカバンが互いに寄り添うことで得られる安心感。それは日常の街歩き、パブでの使用で日々実感しています。
お互いがぴったりと寄り添い、それにより生まれる安心感。これはカバンだけでなく、友人、恋人、そして夫婦にとっても言えることなのではないでしょうか。(国をまたいで別居しているお前が言うな、というお声が聞こえてきそうです)
Philippi マネークリップ
古(いにしえ)からのベストセラー、そのポテンシャルについて
マネークリップとは、お金と心に余裕のある紳士が使うもの。そんなイメージが先行して、「いやまだ早い」と避けていたマネークリップですが、日本を離れたことがきっかけで使い始め、今ではその使い勝手ゆえに手放すことができなくなりました。
他のヨーロッパ諸国と比べ、治安が良いと言われるダブリンですが、スリ被害についてはよくある話。街中で財布を盗られるなんて、残念ながら海外では日常です。
そんな状況でいちばん有効なのは、持ち歩くお金を分散しておくこと。財布を盗られたときのために、ジャケットの内ポケットやパンツの前ポケットにもある程度のお金を持っておくことが必須と考えます。
そんなとき役に立つのがマネークリップ。生で挿れるのは少し抵抗があるのに加え、ポケットのなかでお札がぐちゃぐちゃになってしまう、バラけてしまうということが結構なストレスでした。
そんなときにマネークリップを導入したところ、これがなんとも気持ちが良い。
一日の始まりにマネークリップによりまとめられたお札をポケットへ。一日の終わりに、まとめられたお札をトレイに。
シンプルな話ですが、この「まとめられる」という便利さは、使って初めて実感しました。
じゃあ、なぜ"この"マネークリップなのか。
ここからはさらに個人的見解になりますが、「長いあいだ、人に愛されるベストセラーは、その形状を維持しつつ、大きさを操作するだけで用途が拡大する」という持論があります。
もともとは紙をまとめるために生まれ、長きに渡って人々に愛用されるゼムクリップ。そのサイズがただ大きくなり、ステンレスで製造され、マット加工により落ち着いた印象を得た。そんなゼムクリップは、見事マネークリップに用途変更がなされました。
なんというか、この事実って素晴らしくないですか?(素晴らしいに決まっている。そして、この話に共感しない方はここに辿り着く前に、とっくにページを閉じているはずだ)
これを見て初めて「可愛いマネークリップですね!」と声をかけてくれたカフェのお姉さん。あなたは間違いなく女神です。ダブリンに舞い降りし女神です。
ダイアモンド社さん見てますか?ダブリンには女神がいます。次年度の「地球の歩き方(アイルランド編)」に追記しておいてください。
ベロス ワイヤーダブルクリップ
「日本のクリップは、こんなにクールなのか!?」
このクリップを見た、こちらの友人の発言です。最高の褒め言葉です。(「そのこだわり、クレイジーすぎる・・・」というニュアンスも含まれていた気がしないでもないですが、それはそれで称賛に値すると考えます)
というわけで、マネークリップに続いて「まとめる」という機能をもつプロダクトとしてご紹介したいのが、こちらのダブルクリップ。
大阪に本社を構え、かゆいところに手が届く文具を真摯に作り続ける「ベロス株式会社」によるこのダブルクリップは、「こういうのが欲しかった」まさにそれを叶えてくれたと言えるでしょう。
従来のダブルクリップはデザインではなく、機能面で大きな問題を抱えている。それは一般的に黒いプレートを曲げて作られるパーツの角が、手や他の収納物を傷つけるリスクがある、ということ。
その点、ベロス社製の「ワイヤーダブルクリップ」はデザインだけでなく、繊細なワイヤーのベンディング技術によって、一切の角を排除しているという点で優れています。
それをさらに黒く塗装するという、こだわりようも見逃せません。(ちなみに、ゴールド・シルバーもあります)
耐久性も抜群で、塗装メッキが剥がれてくるほど長いあいだ愛用することができます。
ちなみに、このプロダクトを製造するベロス社が掲げる「貼る、止める、まとめる、飾る このアイデアがベロス、その美しさがベロス」という信念、好きです、その姿勢。これからも全力で応援させていただきます。
(P.S. 「掛タロー」とても素晴らしいプロダクトですが、ネーミングとパッケージングで絶対損してます)
Wichard セーラーカラビナ
セクシー
さて、ここで大変なことが起きる。使っていたカラビナが壊れます。渡航前、適当に買ってしまったのが間違いでした。
僕は普段、鍵をまとめたキーホルダーにカラビナを付けている。それをベルトルーフに引っ掛けつつ、パンツのサイドポケットに鍵を仕舞うのが定番だからです。
さて、カラビナが壊れて以降こちらで探すこと1ヶ月ほど。遂に出会ったのが、フランスのマリンメーカー・Wichard社製のカラビナでした。
質実剛健にして美しい。過酷な海の環境に耐えることが前提とされたこのカラビナは堅牢さに加え、そのなめらかなカーブからはセクシーな雰囲気すら感じさせます。
世界で最もセクシーなカラビナ、それは間違いなくWichard社製のものになるでしょう。
ちなみに、サイズはS / Lの2種類。ベルトルーフに通すのであればSで丁度良いかと思います。Lはむしろ大きすぎて、これは本当に過酷な海で使われるやつだと感じました。
細かいことですが個人的に、パンツのベルトルーフに引っ掛けるためのクリップ部分と、キーホルダーを通す穴が分かれていることも重要だと感じました。
なぜならば、この2者が同じ穴に位置している場合、クリップ部分の開閉に伴い、キーホルダーが落下してしまう恐れがあるからです。
余談ですが、セクシーという単語って凄いですよね。セックスの形容詞て。
ARC'TERYX ウィンドブレーカー
松浦弥太郎さんも、愛用してる
ダブリンは雨が多い。1日のうちで天気が目まぐるしく変わる環境では、雨具が必須です。
普段は折りたたみ傘を持ち歩いているので問題ないのですが、朝からの豪雨で「これは傘が意味をなさないな」という日に必要なのが、ウィンドブレーカー。
シンプルなデザインと着用したときのシルエットが綺麗なことを考えると、その選択肢はアークテリクスに落ち着きます。個人的にアークテリクス ヴェイランスというラインのバックパック(参考:nomin pack)も使用していますが、アークテリクスの生み出す無駄のないデザインは、本当に美しいと感じます。
バックパックも、このウィンドブレーカーにも共通して言えるのは、ファスナーの止水性の高さです。豪雨の際、このポケットに電子機器を入れて歩き回っても、全く問題がありません。
今日では、多くのアウトドアメーカーが採用しているこのジッパーですが、その始まりは、アークテリクスがファスナーの申し子・YKKに開発を依頼したこと。
このエピソードからも分かるとおり、細かなところまで追求する同社の姿勢に感動する今日この頃です。
分かってます。卑怯なのは分かっています。でも大事なことなので、もう一度だけ言っていいですか。
「松浦弥太郎さんも、愛用してる」(著:松浦弥太郎『日々の100』青山出版社 より)
CASIO G-SHOCK ORIGIN GW-5000-1JF
見えないところにこそ、秘められた価値
ここまでで何度か言及していますが、スリや盗難の危険性が高いのが海外。頻繁にスマホをポケットから出すのが難しいことから、時間を確認するための腕時計は必須であると考えます。
そして天候の変化や、その日のアクティビティを気にして腕時計を付け替えるのはナンセンス。そこでお勧めしたいのが、こちらの逸品です。なぜならば、これを1本持っていれば間違いがないから。
デザイン面については、他のシリーズとは異なる落ち着いたカラーリングを採用しており、デジタル時計ながらもフェイスに漂う特別感。個人的に、オフはもちろん、ビジネスシーンにおいても、スーツと合わせてガシガシ使っておりました。
G-SHOCKの堅牢さ・防水性については、もはや語る必要はないでしょう。ここで僕が訴えたいのは、それを所有する喜びです。
1983年に生まれた、G-SHOCKの原点ともいえるスクエアケースのデジタル式。その原点であるデザインを引き継ぎつつ、先進技術を取り入れたのが、この「ORIGIN」と名付けられたシリーズです。ORIGINの中でもいくつかモデルはありますが、僕がお勧めしたいのは「GW-5000-1JF」というもの。
細かな仕様については、公式サイトより引用させていただきます。
重厚なメタルケースで、スクリューバックを採用した初代モデルDW-5000が、最新のテクノロジーを搭載して登場。
電波を通しづらく受信には不利なフルメタルケースで、かつ重厚になるスクリューバックを採用しながら、世界6局の標準電波を受信するマルチバンド6の搭載を実現しました。初代モデルのDNAを色濃く受け継ぎつつ、更なるタフを追求。メタルケース、スクリューバックには耐摩耗性を強化するDLC(ダイヤモンドライクカーボン)処理を施しました。更に、スクリューバックはミラー加工も施し、上質感を演出。また、樹脂バンドには装着感の良いソフトウレタンを採用。1983年に誕生したG-SHOCKオリジナルデザインに最新のテクノロジーを搭載し、更に上質に仕上げたこだわりのモデルです。
・世界6局(日本2局、中国、アメリカ、ドイツ、イギリス)の標準電波を受信し、時刻を修正するマルチバンド6
・タフソーラー
・耐摩耗性を強化するDLCを施したスクリューバックメタルケース
・装着感の良いソフトウレタンバンド
要約すると「最高である」ということです。
そして特筆したいのが、「GW-5000-1JF」に採用されているスクリューバック。磨きのかかったステンレススチールは美しく、そこに刻印されているのは「MADE IN JAPAN」の文字。そう、このモデルに関しては、日本で組み立てられている日本製だということ。
あまり日本だからどうこうと言うわけではありませんが、僕が好感を抱いているのは、公式でそれを前面に押し出していないところです。
もう少し「MADE IN JAPAN」であることをアピールしても良いんじゃないかと思いますが、こうしてスクリューバックにひっそりと刻印だけされている、その姿勢に対し全幅の信頼を置いているのです。
BRAUN MobileShave M-90
「携帯するということ」を改めて考えさせてくれた逸品
ここでご紹介するのもどうかと思うほど、有名なものかもしれません。
僕はこれまでずっとT字型のカミソリを使っており、電動シェーバーを使ったことはありませんでした。
そして、とあることがきっかけで使い始めるわけですが、その使い心地に驚愕してから「なぜ今まで使わなかった」と過去の自分を恨むほど。
T字カミソリでないと満足に剃れないと思い込んでいた、僕の硬めのヒゲさえもしっかり剃ってくれることに加え、「これをひとつポンと鞄に放り込めばそれで良い」という気軽さ。
ちょうど良い大きさに、メンズ用のプロダクトとは思えないコロンとした形状。
お尻の部分に、掃除用ブラシが付いているがとても便利で、この収まりの良い光景には愛おしさすら感じます。
今までT字カミソリを使い続けていた僕が、これを手に取ったきっかけは、とある方との思い出なのであります。
同世代ながらその活躍ぶりに僕が尊敬してやまない、とある方。「"ジェントルマン"をテーマにした映画を、選ばれし男性100人が集まって鑑賞する」という文字にするとインパクトの強すぎるイベントに、ひょんなことから、その方と一緒に参加することになりました。
そしてその夜、イベントの締めとして、協賛企業の商品である電動シェーバーをテストするという流れに。ジェントルマンをテーマにした映画を鑑賞し終わった男性100人が、その場で一斉にヒゲを剃り始めるわけです。
さらに目の前では、僕の尊敬している方がヒゲを剃っているわけです。僕もまたヒゲを剃っているし、その他98人の男性たちも漏れなくヒゲを剃っているわけです。しかも、映画とともに美味しいお酒をいただいた男性たちはみな、少し酔ったりしています。
そんな味わい深すぎる環境で、今回ご紹介している「BRAUN MobileShave M-90」の話題になり、すでにそれを愛用しているその方からお勧めをされる。
それがきっかけとなり、僕はすぐに購入し、魅力に取り憑かれたわけなのでした。
この電動シェーバーを使用して思い出されるのは、 衝撃的すぎたその夜の思い出と、その方への感謝の気持ちです。(本当にいつもお世話になっています)
僕は単に電動シェーバーを携帯しているわけではない。それに紐づく大切な思い出もまた、海外に携えてきた。
機能性とデザインが共存するプロダクトとは、そこに思い出というエッセンスが加わることで、かけがえのないモノに昇華するのです。
その人にとっての特別って、そういうことなんだと僕は思います。
以下、おまけです。
さて。最後に少しだけ、余計なことを書いておこう。
僕が今、妻と別居をしながらアイルランドという国にいるのは、妻の寛大さがあってのことである。
今後、そのような機会があるかどうかは分からないが、もし妻が「自分も少し海外に行ってみようか」ということがあれば、僕もまた寛大に送り出し、その挑戦を応援したいと思う。
そんな未来の君のために、一般的に用意するであろうものの他に「これを持ってきて良かった」という物たちを備忘録的に書き残しておく、11個だけ。
(もちろん妻以外にも、何かを挑戦するために海外に出る誰かにとっても役立てば、僕は嬉しい)
1.折りたたみスリッパ
滞在先によってはあると便利。やっぱり日本人、部屋でゆっくりするときは靴を脱ぎたいものである。
2.目薬
海外で手にいれるのが困難なもののひとつとして、目薬がある。
その時の君がもし、愛用の目薬があるのであれば、2,3個買って持っていくと良い。そんなにかさばらないし。ロート製薬の「養潤水」は、個人的にお勧め。
3.エコバッグ
食材などを買うときあると、やっぱり便利。
買い物するたびにショッピングバッグにお金を払うくらいなら、他のことに投資をお金を使った方が良い。
4.糸ようじ
田中家の定番、忘れぬよう。「細いなめらか4本糸」のほうね。
5.マルチ電源プラグ変換アダプター
これがコンパクトで、使い勝手が良いよ。
6.海外対応ドライヤー
携帯やPC、アップル社製品、カメラの充電器は変圧器なしで大抵いける。
唯一懸念されるドライヤーについては、この海外対応のものがあれば変圧器を買う必要がなくなるからお勧め。
7.メガネ用精密ドライバー
国によってはメガネ屋さんで無料で調整してもらえる(アイルランドではメガネ屋さんで調整可能)と思うけど、一応ね。
8.ソーイングセット
これはあると本当に便利。すでに1回、ボタンを縫うのに使った。
9.御岳 百草丸
百草丸は大きく分類すると2種類あるが、こちらのほうが良い。
10.バスルームポーチ
こうやって引っ掛けられるやつは、本当に便利。
11.無印良品 アルミハンガー・パンツ/スカート用
これは軽くて持ち運びも楽なうえに、洗濯物を干すのにも収納としても、幅広く使えて良いよ。
いつも使ってる無印の化粧水関係も、忘れぬよう。以上。